このGOTTON JAMというイベントには筑豊が栄えた歴史を過去の遺産とするのではなく
いま生きる私達なりの切り口で、それらを時代に合ったカタチとして
再価値を見出そうという意味が込められてます。
食・音楽・アートのどこを取っても、ほかのまちにはないような深度があって
そんな【筑豊】だからできるジャム(ごちゃ混ぜ)なのです。
当然運営には資金が必要で、ただ気持ちはあるけどできないというのは運営にとって「逃げ」であり
行政に頼っていてもいつになるかわかりません。
そのなかでできることを小さいながらにも実行していき、
企業だけでなく、ひとりでも多くの人たちの賛同を束ねれば、
ステキな過去と未来の化合物が生まれるかもしれない。
その誰でもできる「協賛」の最小単位として、これらTシャツがあります。
まちのマイナスになることなんて何ひとつないと信じているので
「頑張れ」という思いがあれば、ぜひご購入をお願いします。

どこにいても、何をしていても、そのチカラがGOTTON JAM を動かします。


GOTTON JAM 2013 実行委員会

炭鉱に関する事実の一部に“人間の死”と言うものがあると思います。 終戦を迎えたあとしばらくまで、石炭は重要なエネルギー資源とし重宝さ れました。 しかしその採掘作業や作業員の置かれた環境はあまりにも過 酷で、その死者の数は大戦のさなかにあって戦死者数をしのぐほどでした。 そのほとんどが落盤事故や側壁崩落によるものでした。 さらに残され た家族やずさんな環境で貧困に喘ぐ炭鉱<ヤマ>の人間達への国の補助 制度は、末端の坑夫や家族にはとどくことは無く、そのことでも多くの死者 を出しました。 最盛期において炭鉱に生きる人間達の生活がどれだけ安 定しても、地中深くに掘り下げられた穴の中で作業する人の死の危険率は 変わりませんでした。
「掘る。石炭が出る。ボタが出る。石炭は燃やされて灰になる。ボタは捨てられて山になる。石炭は坑夫の命そのままである。ボタ山は坑夫の悲運そのままである。 ボタ山は坑夫の血をすすって ふとる。ボタ山が1メートル高くなるごとに坑夫が一人死ぬと言われる。」 この記述は記録文学作家の上野英信監修の「写真万葉録筑豊」の中にあります。 それだけの事実があったからこそ高度経済成長を迎え、今の日本の社会が出来 上がったと言うことは、語ることも見せることも難しいが列記とした証拠であり、炭鉱の歴史が日本の経済成長の礎 (FOUNDATION)であると言えます。 このことを伝えることが炭鉱の歴史と事実を後世に残すことの重要性を含んでいると考えられています。
デザインの中にあしらった全てのオブジェクトで炭鉱そのものの生産ルーティーンを表現しています。 また、過酷な環 境の中で強く美しく生きようとした坑夫が好んだ刺青やファッションとしてのサスペンダーなども同時に表しています。

山本作兵衛紙の記録画の中に狐と狸に因む絵と記録があります。 日本全国にある“狐と狸”の迷信はこの筑豊にもあったのです。 狐は祀ら なければ祟りがある、坑内での不具合は狸のいたずらだ、などと言った内容です。 過酷かつ恐怖のどん底に置かれた人たちが、気を紛らす為の絵空事だったり、少しでも自分たちを守る為のまさに神頼みであったと思いました。
しかし、あまりに多くの死者を出し、貧困と飢餓のような事実を残す炭鉱を Tシャツのモチーフにする時、この記録こそがユニークで当時の事実を少し でも明るくおもしろく伝える為の要素であると考えました。 狐はこの地にはもういません。 炭鉱で地を掘り起こし、山を切り開き街を 作るときにいなくなりました。 祟りが出ても仕方ない環境がそこにあり ました。 人間の心理によって想像された“狐と狸”話ですが、当時の過酷な状況下の人間が、命と引き換えに働く現場 での出来事をそのような絵空事に例えてわざわざ話を作るでしょうか? 作兵衛さんの描いた記録画の中のその話 はあまりにもリアルです。




■PRICE:ALL ¥3,000
■SIZE:S・M・L・XL・XXL
■SHOP:【前売】TONE GRAPHICS(飯塚市忠隈71-4 NERO BOTANICA 3F)/【当日】GOTTON街道の受付本部